「あの子がこう言ってた」とか 「誰がどう思う」とか 「あなたのためなんだよ」とか 「常識でしょ」とか 聞こえてくる声は全部 ノイズに塗(まみ)れて 文字化けしてるみたいに ひとつも読めないの いつか閉じ込めた音が 息を止めても鳴り響いている 心の底で ってゆーかさ 本当の気持ちはどうなんだ どこかで聞いたようなことばっか 並べてさ 正解だらけの不正解に 惑わされないで 自分の言葉で書き直して ってゆーかさ 隠れた主語は何なんだ 誰でも あの子でも あなたでもなくて その感情の持ち主を はぐらかさないで 「私は」「私が」「私」で話して ねえ ひび割れた画面の中で 誰かが歌っている そのすぐそばであの子が ルートを刻んでいる 「周りの目は気にしなくていい」 「あなたらしくいればいいんだ」 ってゆーけど ってゆーけど それができれば楽なんだよな ねえ そうでしょ ってゆーかさ どこまで話したっけな 昨日のとりとめない夢の続き 空に息を吹きかける 微(かす)かな音が鳴り響いている 夜の隙間で ってゆーかさ 本当の気持ちはどうなんだ もう一度 ひび割れた鏡に問いかけた 間違いだらけで 滲んでいて伝わらなくたって 自分の言葉で書き直して ってゆーかさ どうして泣いてるんだ 痛くて 悔しくて それとも寂しくて その感情の居場所を はぐらかさないで 「私」を「私」を「私」を探して ねえ ねえ 自分で 自分を 探し続けて ねえ ねえ