見慣れた景色は 霜のついた冬の窓辺 うんざりしたから いよいよここから旅立とうよ 走り抜いた恋の終わり 確信し死のうとした 空仰いで踏み出した その手を老婆が掴む 「まだ早い」 あたしに微笑む 「彼方の未来」が 泣き腫らした この胸を醒ましてくれる 怯えた心を見透かして 今 彼(あなた)に会いに走れという あたしはすぐに 老婆は自分自身と知る この女の所為で また彼に打ちのめされたわ 「今更なんなの、生き恥なんだよ。 年寄りだから、優しくしたなら、 つけ上がりやがるこのブスが。」 なじって 恥じ入って 微笑む老婆 「あなたはもう迷わない。 何故ならあとはもう 浮上するだけよ」 「あなたを呼んでる セピアの思い出 傷ついた あの時が昨日みたい 耐え抜いてくれてありがとう 今なら抱きしめてあげれる」 日々襲い狂う 後悔その宇宙 呼吸もできず 水面探し 息継ぎに夢中 もう駄目かもしれない 助けを求め開く SNSに瓜二つの感性 反省 辛いのは自分だけじゃないね 頭ではわかってる 「それでも彼といたかった。」 皺だらけの手が涙をすくう かつての私よ 未来(私)をご覧よ こんなにも 笑えてる幸せよ 巻き起こる全ての事象が きっとあなた自身を創る 無駄にはさせない