セミの声と制汗剤の匂いと眠くなる 授業 を下敷きで作る風で混ぜ合わす 教室で 密かに想っていた あの子の背中を 眺めるだけで胸が 苦しくなってた 誰にでもある話 この夏の酸っぱさも 馬鹿みたいな暑さも ビンのソーダで割り切れるかな このままずっと夏でいい 青い春と赤い夏を二つ混ぜ込んだ 忘れたくないな 二度とこない 手持ちの花火の火を分け合った日 はしゃぐ学生を見て思い知った いつのまにか僕ら歳をとっていて もう戻りたくても戻れないことや 大人になりきれてないこと 今日も青春残業中 多くはない友人と 意味もなく過ごした日々が恋しいよ コンビニの前宴会場 冷たい視線、熱い地面 酒なんて無くても 馬鹿みたいに笑えた あの夏の酸っぱさも 明日からの辛さも この苦い酒で割り切れるかな 押し寄せる現実味と 喉でつっかえた本音と 全て飲み込んで大人のフリを もう戻れないよ この夏にも 二つとない日々が終わる また夏が過ぎてく 一つ一つと 歳をとって 二つとない日々が来るよ 風が夏をさらって 変わっていくよ 何もかもが 手持ちのタバコの火を消して 全て混ぜて飲み込んだら もう戻れない日々がまた始まる