ボロボロになってしまった 胸を仕舞い込んで 夜の自転車に乗れば 半端に生温い風を切り裂くように 空が明るく光る うるせえ花火だ でもなんか泣ける うるせえ花火だ でもなんか響く うるせえ花火が 僕達の上に 瞬きすれば何もなく あっさりと消えた よくある話だ でもなんか淋しい 嗤える話だ でもなんかリアル うるせえ花火が 僕らを照らす 明日になれば何もない 慰めの花火 感傷に浸ってしまった この足取りを止めて ガードレールに座れば 浮かれた人達の流れに割り 込むように 空が淡く光る ちっせえ花火だ でもなんか分かる ちっせえ花火だ でもなんか気づく ちっせえ花火は たまやの声に きらめきだけを残して儚くも消えた だけど花火は 僕らの胸に 今も花火は 僕らの中に 遅れて届いた 破裂の音に 少しだけエコーがかかって聴こえた 今宵僕達を花火が包み込んだ ボロボロになっても 泥だらけになっても 今宵僕達を花火が包み込んだ 片腹痛いなぁでも朝陽はまた東へ 今宵僕達を花火が包み込んだ いまも僕らの胸に いまも僕らの上に 今宵僕達を花火が包み込んだ 瞬きすれば何もない でもここには何かがある 今宵僕達を花火が包み込んだ