僕らが授かった羽は、 大人になって気づいた。 早く言ってくれよ。 比喩世界で後悔を語る。 仕方なく歩いてみた。 いくつかバス停を過ぎた。 日陰の風を感じた。 物思いに耽った。 君はまだ知らなんだ。 恐ろしいその獣は、 今夜君を喰らうかもしれない。 逃げようか?戦おうか? 足がすくんでしまうかい? 本当は彼は、 ただ口が大きいだけかもしれない。 だからさ、わからんけどさ、 「晩酌に付き合ってよ。」 ぎこちなくてもいいからさ。 ほら。 お気に入りの喫茶店。 カトラリーの音に耳を澄ます。 今ではもう人気店に。 「皆にはわからなんだ。」 思い、間も無く、恥じた。 僕らはまだ彼を知らない。 そうだろう? 知らないから、怖がっちまうのさ。 「だから、怖がらないで。」 なんて言えないけどさ! 恐ろしいその獣は、 今夜君を喰らうかもしれない。 逃げようか?戦おうか? 足がすくんでしまうかい? 本当は彼は、 ただ口が大きいだけかもしれない。 だからさ、わからんけどさ、 「晩酌に付き合ってよ。」 ぎこちなくてもいいからさ。 ほら。