向かい風約40メートルも ものともしない鋼の身体で それでも痛みは確かにその心を 穿つ 穿つ 穿つ 穿つ 時速1700キロメールで 常に明日を目指す船に生まれ その速度に焦る僕らを苦しめる 摩擦 摩擦 摩擦 摩擦 嗚呼 今にも燃え尽きんばかり その目の焔 嗚呼 初速度+加速度×時間 今どんなもんなんだか 冷たい 冷たい 冷たい 雨の中を進めば 煩い 煩い 誰だ指さしてんのは 分刻みのダイヤに振り回されて あちこち行き交う背広をかき分けて 逆行するあいつの背中に飛ぶ 不平 不満 不服 不安 刻一刻老い続ける体に 抗って躍起になって厚化粧 命までは隠せないんだからもう 無駄 無駄 無駄 無駄 嗚呼 アア Ah ああぁあああああああああああ あぁぁ…… 冷たい 冷たい 冷たい 視線をかわしながら 生きたい 逝きたい の間をシャトルランだ 嗚呼 今にも息絶えんばかり でもまだやれる 嗚呼 降り注ぐ雨の中で傘も持たず 凍えそうなんだよ 冷たい 冷たい 冷たい 言葉を貪っては 冷たい 冷たい 心が育っていた 吐きたい 吐けない 喉の奥につかえた 「生きたい」「生きたい」 誰だ指さしてんのは 足元見れば幾つとなく転がる かつての友達の面影振り向くな 奴らはいつもお前を狙ってる 疑心 疑心 疑心 疑心 追い風10メートル駆けだせ今だ 差をつけろ奴ら嗤ってるだけだ 迷うことない行く道はひとつさあ 加速 加速 加速 加速 加速