等身大を描くのです 特大のエゴを持ったまま 案外出来が良くないな 繰り返し殴り描いていこう 何回筆をスイープしても違和感が 徐々にドライブして 段々寧ろ遠くなるね 目の奥の理想から 描き足して描き 足してその度に弱まった僕の心が 苛立って苛立って零した 「どこが不正解?」 もしも体温が赤じゃなくて優も劣も 無い世界ならば 青い絵具を搾って 憂いたりしなくていいのに されど体温は赤であって優も 劣もある世界だから まだ余白を探しているんだ 等身大を描くのです 特大のエゴを持ったまま 全然距離を置けやしない 目の奥の虚像から 描けなくて駆け 出してその刹那強まった僕の不安が 膨らんで膨らんで零した 「僕は不正解?」 もしも心音が赤じゃなくて ノイズ1つも無い世界ならば 青い薬を切らして 憂いたりしなくていいのに されど心音は赤であってノイズ 塗れの世界だから まだ答えを探しているんだ 鏡が映す世界は絵に描いた僕を 伴わないで穏やかに死んでゆく 結局未完成の絵画 黒く塗りつぶすまで描き足して目を 閉じるのかな もしも網膜が赤じゃなくて 実の像以外見えぬならば 青い光に 拐かされることあるはずないのに されど網膜は赤であって エゴに忠実な世界だから まだ自分を探しているんだ もしも体温が赤じゃなくて優も劣も 無い世界ならば 青い絵具を搾って 憂いたりしなくていいのに されど体温は赤であって優も 劣もある世界だから まだ余白を探しているんだ