階段を転げ落ちたとき 白い走馬灯に君は出てこなかった 君の嫌いなお姉ちゃんの話を わたしはもう二度と 聞いてあげられないね 残念ね 乾いちまった土くれに 水をあげて崩しましょう もういちど 歌っておくれ 悲しい歌でも君の声ならば 優しく街に轟け 走れ二輪車で 安全に帰れ 楽しいね 焦げたシャツの匂い さっきから 車のクラクション止まらんね 寂しいね 晴れの日は特に わたしはもう二度と 思い出すことないわ 安心ね 乾いちまった絵の具には 涙かけて溶かしましょう もういちど歌っておくれ 悲しい歌でも 君の声ならば 優しく街に轟け 走れ二輪車よ 安全に帰れ もういちど 歌っておくれ 悲しい歌でも 君の声ならば まっすぐに わたしのもとへ 走れ鼓動よ もういちど帰れ