「22歳を境に泣き虫になって 過ぎていく時代の呆気なさに 何がしたかったのかを見失う」 ってたった三行のメモを見付けた僕 は あと10日もすりゃ26歳になる 「懸命に生きている」 言えるのはそれくらいだなぁ 過ぎていく時代の呆気なさは 日ごとに増していくばかりさ 毎日違う自分を生きたいけど 偉大な詩人もサックスプレイヤーも 僕も みな平等に老いていくはずが なぜか僕だけ変わらない様な ああ老いたのは体だけの様な 鮮明に憶えている あの夏の大きな愚かな決意を 見える選択肢はおびただしく みだりに試す時間もなかった 今更後悔なんて出来ないけど 堪えている涙の色は今も同じ 考えるよりはやく走っていた 懐かしい自分に手を振ったら また戻ってみよう青い季節へ