暗い足元 良い子はお家へ帰る時間 アナウンス 冷たい家に わたしだけ ひとり 夜明けを待つの 山あいの町 さびれたホワイエ 甘いすすの匂い 昴灯る 明かりは遠い日 映画の中にだけ降る降る 白い淡い雪の 切なさが揺らぐ瞳 よく似ている 違う 違う にじんでく 確かな影 灯篭の火が燃え尽きてしまう 曲がる足と手 良い子はお家へ帰る時間の声 冷たい道 わたしだけ ひとり はじけた心 夏空に溶けていけ 指先を凍らせていく あの冬ごと 痛い 痛い にじんでく 愛した日々 灯篭の火が消えてしまう 宵子の鮮烈を映画にしよう 閉ざされた箱の中で死なないように ぼくは君の望むともしびだよ 凍える夏のイマ―シブシアター
