小さなガラスの部屋 ゆりの花でいっぱいにして 甘い香りの中眠ったなら 安らかに死ぬことが出来るのらしい 頭はしびれたまま この恋はリリーの棺 それは甘美な幻想 なかなか死ぬことはない 不確実な”またね” 頼りにしていつも よくあること、よくあること 魔法をかけた 触れたくて 触れられなくて 叫びだす 熱い血潮が 伝えたくて 伝えられなくて 飲み込んだ“さよなら” なだめるように 頭の上に置かれた手の平 あたたかくて 思わず照れた あの日 わたしは上手く笑えていただろうか 人は傷つくものだよ 人は悲しむものだよ アルビレオに訊いたところで ほんとの善悪なんて分からない 目の前に散らかっている 恐いこと全部 ひとつずつなくなっていったら 自由になれるかな 触れたくて 触れられなくて 叫びだす 熱い血潮が 伝えたくて 伝えられなくて 飲み込んだ“さよなら” なだめるように 頭の上に置かれた手の平 あたたかくて 思わず照れた あの日 わたしは上手く笑えていただろうか