海の音 あの街の匂い きみを探して生まれてきたの 雨の音 朝の匂い 溢れた珈琲 空調と健やかな呼吸 金曜日の夜は外食にしようって笑う そんな毎日が愛おしい 沈む 醒めていく この星は馬鹿げている ほんとうの言葉なんてどこにもない 正しい生活の匂いや音や感触を ああきみと捜したいの 幸を捜す いたいけな惑い 邪魔をしないで アネモネが檸檬色に咲く ねえそんなつらいなら手を握って 笑わせてあげる かわいそうね ゆるしてね リーチがかかる剣呑な様相 あれもこれもそれもって云って なんて節操がない! ねえそんな夢見ているきみは嫌い そんな毎日なら要らない 滲む 笑ってしまう ごめんね真白いマイヒーロー 差し込むような肺臓の痛みも お洒落に謳ってほら 繊細なレトリックで ああ残念 間違っている 本音で話してくれ 揺蕩う真白いマーメイド モノローグ なにも義務感だけじゃない 答えがほしくてさ 首筋に触れてしまったんだ 「ねえ僕を捨てないで」 煙る 笑ってしまう 僕らだって馬鹿げている ほんとうの言葉なんて此処にもない 正しい生活の匂いや音や感触を ああきみと捜したいの 兄弟 ずっと捜してたよ