セーターの毛玉を摘み 蜜柑の切手を貼り 息ひとつ バスに乗り それぞれの街へ カレンダーの轍を縫い 赤と白の包み紙 しどけないこの街の灯に 透かしてみる ふぅ うっかりしてる間にもうおしまいの 季節 穴あきの靴下と ふにゃふにゃのマフラーで 歩きくたびれても 朝が待てなくても うっかりしてる間におしまいさ 今はどこ ぽっかり月が昇るよ そう はじまりの季節 目覚ましと 鼻歌と でたらめなスピードで 景色行き過ぎても ここで寝過ごしても すっかり見えるのさ はじまりは夜のむこう セーターはほどけたまま 糸の先きみに届け 瞬きの隙間さえ焼き 付けたはずなのに うっかりしてる間におしまいさ 今はもう 荷物重過ぎても 傘がさせなくても やっぱり見たいのさ おしまいの道のむこう はじまりさ きみはどこ はじまりさ 今はもう