急にふりだす雨 駈けだすふたり 初めて逢った日も 憶えてますか いたずらにベルを鳴らし 私を困らせ 忘れようと瞳(め)を閉じても 思い出すこの雨 このまま時重ね いつしか想いも 水に流れたインクのように 淡くなっていくだけなのでしょうか あなたを今 想いだす 窓の雫 雨音 ちがう道を歩んでも いつかまた どこかで 素直な言葉が 私の 扉のなか 春の朝 露のように しみ込む 心に いつか 二人で行った あのお店は 変らぬまま あの場所で たたずんでいるかしら はじめは あなたが 私のしぐさを 好きな色を 好きな言葉を いくつでも 覚えていてくれたのに 今は あなたのくせが 瞳のなか ひとつずつ ひとつずつ 浮かんでは消えてく 思いきり泣いて 私の すべてを あなたの胸で 涙といっしょに ここに来て今逢いたい 逢いたい ゴールのない恋だと わかっていた 何気ない会話さえ この胸に残る この雨がきっと あなたを守っていてくれる 願いをたくして
