Track by江沼郁弥
なんにもない 真夜中のカーボーイは わめき散らしながら 前だけをみて 疾走している 冷えきった 鉛色した風が 今通りぬけた がらんどうの この僕の胸を 突き刺さる 寒さより、孤独の方が ため息は 排気ガスに巻かれて 空に消えていく なんにもない 真夜中のカーボーイは 曲がりくねる道を 前だけ見つめ 疾走している 誰もいない 無駄に広い駐車場で 僕は、泣くでもなく 嘆くでもなく 立ちすくんでしまう 突き刺さる 寒さより、孤独の方が 決断の隅で揺れるこれは弱さか、 試練か