昨日よりも少しだけ早足で帰る 仮病がばれている事なんてもう 知っていて 引き摺る靴紐を踏んで転んでしまう いつからこのままで 歩いていたんだろうか 痛いのは胸じゃないなら 心とかそういうやつ 抱えた荷物をひっくり返して 見つからないものはあと何だっけ 思い出せるかな 世界はどうやら 独りぼっちのオーケストラ ほら、 星空が回すリズムを追いかけて 行かなくちゃ 泣き明かした夜の空気が抜けたら 忘れていた晩ご飯を買って帰ろう 昨日よりも少しずつ景色は 変わっていく 呼吸が絡まって眠れない日もある 泥だらけで帰る17時の夕焼け あれより綺麗なもの 何度見たっけな 何がしたいとかじゃない ただ、透き通っていたいんだよ 夏の青さが痛いのも 放課後の鐘が胸を刺す訳だって 言葉にならないや 世界の何処かで静かに響く オーケストラ まだ掠れた声も確かに夜風を 揺らしている 乾いた涙 腫れた目も笑わないから 擦り剥いた傷を忘れないで欲しい 逆さまに伸びる足跡 上手に踏んで歩く 散らばる荷物を拾いながら あの日探していた最後の一個 届けに行かなきゃ 世界の全部が 僕らの為のオーケストラ ほら、 足音が鳴らすリズムで星空が 歌っている 泣き濡らした枕のカバーを替えたら 少し背伸びして君に会いに行こう 少し背が伸びた僕に会いに行こう