多過ぎれば割れてしまうような 風船のような小さなキャパシティ 「またいつか」と誰かが手を振った 露骨なほど愛想尽かす夢と 隙間に入り込んだ後悔が 気後れした片足を重くさせて 動けない 誰もがこんな風な 気付かず作り出した脱出ゲームに 思うように動かせず 抜け出せないでいる きっときっとそれでも自由に僕ら 何にも 囚われずに飛び立てるはずなんだ 新しいスニーカーに靴擦れしても そっと潜む声をまだ捨て切れないや 少な過ぎれば萎んでしまうような 何かを奪い去っていくため息 「またいつか」と あなたさえも手を振るから 抱きしめるには小さくて 置き去りにするには大きくて 不甲斐ない自分を 守るものばかりが増え 歩道橋に架けた7色の虹みたいに いつかは すべてが消え去るものだとして 僕らは覚束ない足元でここに立って 今だけをちゃんと 大事に愛し続けられるかな 小さなヒビに壊れてしまうような 開いた穴は埋めたくなるような 人は弱くて脆い生き物だ だけど僕らは脱皮するように 明日を変える力だってある その強さを僕らの心に宿せたのなら いつかいつかを叶えられず 露頭に迷うような世界でも 捨て切れずに隠した あのページの続きを きっときっといつでも自由に僕ら 何にも 囚われずに飛び立てるはずなんだ 新しいスニーカーに靴擦れしても いつかは 履き慣れて明日の土を踏めるさ 僕らいつか 消えてしまうような光でも 潜む声をまだ信じていたいんだ