子供の頃は勝手に立派な 大人になると思っていたけど 全然そんなことなんてなくって、 その大人になっちゃった今はと 言うと、 中途半端に開いた カーテンの隙間からの光を横目に、 ブルーライトで コーティングされたもはや ショートコンテンツと化したかつて 周りにいたはずの仲間の活躍を 必死に、 何も考えないようにして少し 前までに一緒に 笑いあったりこの日常の永遠を 願いあってたのに…いつから…いつ からなんだっけ…あの日々を ダンボールの中に押し込んだのは 暗い暗い部屋に一人 あおい光に焼けた瞳 「ここに…ここに…!ここに!!!」 あの日を焼いた声は霧散してゆく あの頃は 楽しいことばかりじゃなくてむしろ やなことの方が多かった 気がするけど、 それでも何故か 無性に 戻りたくなることがままあって、 おそらくこれは 一生ものの宿痾になるんだろう。 クソッタレな 日々の中ではまっていた ミュージシャンのリメイクを 聞いたり、 ふと香ったあの頃と同じ 懐かしい匂いが忘却という 防衛本能を阻害し、 その度歩みに失敗する。 戻れないよ。戻れない。 戻れないよ。もう 遠い遠い未来も共に 笑いあいたいと強く願い なのになのになのになのに 埃を被り奥にぐしゃり寄せ書き 暗い暗い部屋に一人 あおい光に焼けた瞳 「ここに…ここに…!ここに!!!」 あの日を焼いた声は霧散してゆく 嘘つき