深い眠りから 覚めたばかりのアイスを齧る 冷蔵庫の味がする もう全部どうでもよくなったり だらしのない暮らしも何もかも 過ぎた晴れの日の余韻の中 いつでも誠実でいたいけど 誰かにもたれて閉じた目に いつもないものねだりのこのまやか し 今はふざけたふりして切り抜けて やり過ごす日々がこぼれるなら 振り返らないでもう帰るね 坂道の街 まばゆいひかり 人混みを抜けて いつも聞かないFMの 知らない曲に重なる 過ぎた晴れの日の余韻にだけ いつでも 芽生えるひとさじの甘い夢だって いつか手放してまた手に入れても 繰り返すばかりの 冴えない日々 誰かにもたれて閉じた目で 今も冷めない微熱に見るまぼろし いずれどこかのホームで降りる時 こぼれ出す日々をまた集めて 振り返らないでもう帰るね 椋鳥の群れ 湯上がりの風 カーテンを揺らす