届かない 配達時刻はとうにすぎて 穏やかな陽気 アスファルトの熱がうねる 滑りこむ誰かのシーン 冷ややかなアナウンス 膝の裏を伝う汗 駆け込み乗車はおやめ下さい 気にしないであの時のこと ほらラーメン伸びるよ 誰にだって起こりうること 慰み空想の君を追いかけて 取り消せない イキがる言葉趣味じゃないのに ヒリついて詰まる喉 絡まるぬるい甘い水 滑りこむいつかのシーン ため息はディスタンス 爪痕やわらかに付け 引潮が撫でて どこにも残ってない 振り返れば とめどないルートをながめては ただただなぞるだけ 気にしないであの時のこと 忘れちゃうよあの夏のこと ただアイスが溶けるよう 叶わない妄想ばかり 企みどこかの誰かが笑って 気にしないであの時のこと ほらラーメン伸びるよ 勝手だってわかってるけど 慰み空想の君が霞んでいく