もうこんな時間 読みかけの本、 栞をはさんで立ち上がる 昨日までの温かい涙、 どうして泣いていたんだっけ 思い出せないな 枯れ葉落ちることも知らず山装う 紅葉も 秋の終わり告げるように 少しずつ 少しずつ 身支度を始めてる 列車のベルが鳴った 支度は途中だけど 乗らなくちゃ 乗らなくちゃ どこで降りるかも分からないまま それでいい わたしには決められない 旅はまだ始まったばかり そう今はひとり 中身のないしおりを捨てて歩き出す 明日からは自由なのわたし、 行き先はどこだっけ 歌を歌おうか 口ずさむ曲の名も知らない 目に浮かぶ景色は 窓の向こう広がる空 もうすぐ もうすぐ 雨が降るんだっけな 列車のベルが鳴った 視界は良好かな 少し怖い 少し怖い 忘れ物はあるだろう仕方ない それでいい わたしにはもう要らない わたしはまだ始まったばかり 教室のチャイムが鳴った 夢の中かな 少し寒い 少し寒い 誰も居ない 帰りそびれたな それもいい わたしだけもわるくない 本当に わるくはないの 列車のベルが鳴った 少し寝すぎたかな 窓は暗い窓は暗い 朝か夜かも分からないまま くだらない と言って笑えばいいか 旅はまだ 始まったばかり 列車のベルが鳴った 明日は来るのかな 先は長い先は長い 秋か冬かも分からないまま 宛てのない ただそれを笑えればいいだけ 旅はまだ 始まったばかり 旅はまだ 始まったばかり