朝焼けが淀む部屋の隙間に差し込み 雑踏に搖らぐ君の心根を暴いていた 正しくなんかないって? そんなのもう分かっていた ただ頭を擡げていた この気持ちに縋っていたい だけなんだ それだけなんだ 伸びた影を踏んで帰った川沿いの道 二人で観た酷く儚いあの映画を 見に行こうよ、古びたあの街で いつものように待ち合わせて 褪せた青色の半券が まだ捨てられずにいるんだ ずっと待っていたんだ あなたの頬に触れて気付く 消えない真似た癖や匂いも いつか消えてしまう 君の髪が搖れて隠れたその横顔も 昏れた空が僕を裏切ることすらも 分かっていた、 「いつか」が来るなんて 時間だけが僕らを諭した 褪せた写真の中の夕日に いつか消えるあなたを想っている あの街を流る恋歌も、 滲む想いすらも面倒だ。 ただがむしゃらに書き殴った 言葉だけが僕らを救った ずっと待っていたんだ あなたの頬に触れて気付く 消えない真似た癖や匂いも いつか消えてしまって 綺麗なさよならは言えないな 間違ったままでも傍に居たくて あなたに焦がれていた 心が嗄れたらどうすればいい? いつだってあなたを考えてた 今だけでも生きててよかったって 笑ってよ 笑え