君は優しいのにどっか欠けていて そこがなんだか愛しい 茶色い三角の耳が 髪の中からぴょんと出ている ご飯にがっついて 美味しそうに食らう 「君の料理ならなんでも食べれる」 殺し文句みたいな鳴き声 いい子だねってスルーした 犬みたいな君を縛り付けておく 首輪もなんにもないけどさ 寝かしつけるように 頭を撫でてくれるその右手 嫌いじゃないからまた側に来て 君は優しさをどっかに撒き 散らしていて そこがなんだかアホらしい 茶色い三角の耳が 私にだけ見えてたらと思った 犬みたいな君を縛り付けておく 間柄でもなんでもないけどさ 探るように触れてくる柔らかい唇を たまにくれればそれで十分だよ 君に引っかかる奴を笑っていたのに 私も相当なバカだな 可愛くて仕方ないんだよ