過ぎる車と季節の境目に、 見出だす焦燥と軋轢の記憶。 俺は、逆光の彼女を視認して、 点滅する信号を渡ったんだ。 18色の街、段々と混ざって 少女の躁鬱を表現している。 コードチェンジを繰り返すように、 俺の感情は進行していく。 彼女の笑顔は、DM7の様相。 世界は終わらない。 夕方は迫っている。 さようなら、夏を待ってる君、 スカート揺らして。 水槽、満たされるまで、 微笑んでいてくれ。 区切られた街の中佇む君が 今、知らない歌を歌って、 笑うから… ノスタルジアに溺れる感覚に、 陥った事はナイか? 街はいつも思い出を投影して少女を 迷わせる。 俺が風景に見惚れている間に街は 加速していく あの日の記憶はいつしか妄想にすり 替わっていく 錆びた自転車が寂びた 少女の目の前を横切った。 「俺は、海になりたい。」 おはよう、気が狂ってる俺。 ヘッドホンをして、 騒がしい街の声を掻き消している。 ああ、絶望した君と俺の演じる、 くだらない話を笑っていいよ。 さようなら、夏を待ってる君、 スカート揺らして。 水槽、満たされるまで、 微笑んでいてくれ。 区切られた街の中佇む君が 今、知らない歌を歌って、 笑うから…