米を研いで ゴミをまとめたら 買い物でも行こうか 冷蔵庫の中 寂しいしな たまごもそろそろ無くなるし かかとを踏みつぶしたスニーカー お気に入りのカシミヤのマフラー お洒落する必要はないけれど 誰に逢うかもわからないしさ 嗚呼 お腹空いたな 嗚呼 何食べようかな 信号待ちでも愉しそうな 部活帰りの学生が なんだか眩しく目に染みるのは 歳をとった証拠なのかな バス停 踏み切り 駅 ダンプカー 動き続ける街並み みんながみんな愉しいばかりじゃ そりゃ生きてはいけないしな 嗚呼 歯ブラシも 嗚呼 買い替えなきゃな 大人になりたくなんてなかったけど いつの間にかそんな顔をしている 君も僕もあなたもあの人も 大人のようで 子どものようだ 大人のようで 嗚呼 なんかダルいな 嗚呼 風邪ひいたかな 嗚呼 君のもとへ 嗚呼 早く帰るよ 大人になりたくなんてなかったけど 君とならばそれも悪くないよ いつもしがみついてたプライドも 子どものように 笑いながら 放り出せるよ 大人になりたくなんてなかったけど いつの間にかそんな顔をしている 君も僕もあなたもあの人も 大人のようで 子どものようだ 大人のようで 子どものようで 大人のようだ 子どものようで 大人のようで 子どものようだ 夢を描いて生きてくのは 確かに愉しいけれど 自由ってやつはいつもどこまでも 「独り」なんだということ 30歳も過ぎてほらようやく 気付いてしまったけれど 今更後戻りもなんだし 最後まで付き合ってよ ねぇ