時は今 時代の過渡にある ありふれた針路(みち)を 進むことさえも 街は今や 悲劇の都市になる 理解りあえてるか 応えは 誰にも 判らない 晴れ渡る空に 金色の罅 揺れ動く 人の間を縫って落ちていく 荒波に呑まれ 少し震える日も 大丈夫 呼吸を潜んで 経験を当て擦り流れ落ちた血で 死に際の言葉を綴っているだけ 十何歳の時めきも 何十回の想い出も 虚しいだけ 落日の弱音を盗もう 新しい身体を手に入れるのだ 才能を疎んだり 愛を羨んだり ささやかな営みを奔る僕ら 息を吐いた 晴れ渡る側に 金色の日々 揺れ動く街燈 地を這って いざ去らば 陽の当る窓辺 傾く影を ご覧 今満ちていく