ぼんやりしていれば ぶつかってしまいそうな この街の人は何かに追われて 二人で居ても独りに見えた それを隠すように飛び交う雑音 茜色の空はもうすぐ 真っ黒に変わっていく 太陽は月が出るからと 無責任に笑っていた 寂しくて消えてしまいそうな夜は 窓から空を見上げてごらんよ たくさんの星がいるから たとえ都会の空でも ちゃんといるから 床から伝わる冷たさで今日も 生きていると実感する午前0時 君にだけ聞こえていればいい 小さく口ずさむこの歌をどうか 聴いていて 怖くて消えてしまいそうな夜は 窓から空を見上げてごらんよ 満月では決してないけれど 僕でもいいか?と 三日月も微笑んでいる 消耗品のように扱っていたこの命 たとえ不完全であっても