なんとなく生きてきたが もう潮時なのか 何かにいつも怯えてる 宙吊りの心 いかれた頭 いかした帽子 ななめにかぶり 霧でかすむ環状線を 明日の闇へ突っ走る 君を愛したことなんて 風に散るバラの花びら なにも知らないふりをして 自分の眠りを守れ アクセルを踏む ハンドルを切る 今がもう 今じゃなく 消えてゆく 夢がもう 夢じゃなく 本当のこと ほくは幸せだった 何気なく空に浮かぶ 月は青白く 長くくだる道の センターラインが光る きらめくヘッドライト ささやくシグナル 夜の動脈 霧の壁の反対側に 幼い頃の自分が遊ぶ 言わなくちゃいけないことが 風に舞う煙となって 誰に気づかれることなく 夜空が吸い込んでゆく ハンドルが飛ぶ ボンネットが焼ける 時がもう 時じゃなく 止まるほど 今がもう 今じゃなく 消えてゆく 夢がもう 夢じゃなく 本当のこと ぼくは幸せだった