血潮(ちしお)垂(た)る 刃の如(ごと)き 心は瞋恚(しんい)に燻(ふす)びて 哀れなるは業に ただ呻(うめ)きすめく鬼よ 我が手で黄泉路(よみじ)へと導く 永遠(とわ)に鬩(せめ)ぐ 運命(さだめ)に哭(な)いて このつつ闇を 流る先に光は見えぬ 鳥の音(ね)は遠く 吹きしく風に消ゆ 過ぎし日の姿 ほろほろと散りぬる 戦慄(わなな)けどひとり のづらに佇(たたず)み 踏み惑う花に 懐かしき歌は響く 曝(さら)け出す嘆きを ただうち震わす鬼よ その手を祓(はら)いて清めんと 永遠(とわ)に狂(たぶ)る 運命を裂いて 降魔(ごうま)に落つる それは暗き闇夜を千切(ちぎ)る 安らけし光を知りて 弔(とぶら)いは業を解き放(さ)く その目に泪(なみだ)は溢るる