ぼんくらのぼくらの生活には 夢とか浪漫がある 「愛だってあるぜ」と鼻水たらし、 紅茶飲んで君が言う ガムランを聴きながらこち亀を読む やたらと静かな夜 ファミコンのにせものを 買いに行こうと来週の約束する クラリネット吹く君 こち亀読むぼく ままならん君は強がるふり ままならんぼくはとぼけたふり 透明な闇の中 ぼんくらのぼくらに花束を 飲んだくれのぼくらに花束を 死にかけのぼくらに花束を へろへろのぼくらに花束を 銀の鱗飛び散って夏の夜、 魚の群れを追いかけるように 何も見えん闇を泳いでゆけ、 息もできん闇を泳いでゆけ