独りきりの夜に置いてきた 錆びれかけた朝の匂いがした 雑踏に縛られ顔伏せた 指先の汚れが服に付いてしまう 取り留めない事を謳っても 白む空に相手にもされなくて 交差点の灯り角が立つ 泣いてる事気付いて傘をさしたよ 息は消えた。 今日をね祈ってたの 小さなひと時でも そばに居て。ぼくをみててよ。 間違えてもこうして祈ってるの 忘れたくて喉を閉めた 露がもう落ちてゆくわ 音が鳴る錫色 宙を廻り続けた 独楽は帰路に着いて 宙を廻り歩く 独楽に嘘を吐いて 呆れるほどに脆く透けた街路灯は 僕の命にも宿る。灯る。朝の血だ 独りきりの夜は 生温く消えそうで 冷えた足先を癒してる あなたが居ないと寂しいなって 途切れかけた花の様に 生温く消えたって いつもこの場所を愛してる あなたが謳って可笑しいやって 錫の音が今指をさす