私は特別な人間さ 知らぬ街の風を肩で切る 見慣れたようで見慣れぬ道で ふと視界に入る大道芸 「このあたりじゃ皆やってるよ」 と笑う女には正体が無い 良いね凄いねプロみたいねって 投げる100円が今は惜しい (考えてみれば 100円が惜しいのは財布を 出したこっちの落ち度) 私は詩も句も読めないけど 良い音楽だけは分かっていた 音色八丁に口八丁と 女に誘われうるさい箱へ トライアドゴースト私を連れて 100日前の自分を欺いて嘲笑う おぞましい自我も恐ろしい記憶も 全部忘れさせてよ 100ゲージのニッケルが鼓膜を焼く 音 うつつを映す鏡が割れたんなら おぞましい過去も恐ろしい未来も 全部忘れさせてよ 私は特別な人間かい 知らぬ存ぜぬの目線すらない 安賃貸から見渡せば ふと視界に入る酔態 このあたりじゃ当然なのかい ドレミファソラシが飛び交う夜に 凄いかどうかで言えば凄いって払う 1000円は木箱へ トライアドゴースト私も乗せて 1000日前の耳さえつんざいてただ 笑う おぞましい欲も嫌な感情もこれから 覚えさせて 100ゲージのニッケルが鼓膜を焼く 音 うつつを映す鏡が割れたんなら おぞましい過去も恐ろしい未来も 全部忘れさせてよ