手のひらから溢れる 水が 砂浜へと滲むの ずっと 残された鈴の音は 汐風に 錆びた時計と共に 消える 途切れた痕跡には 誰も気付かずに ただ夜へ散る 生も死も 空も土も 溶けて混ざる 混沌の渦 エメラルド 幸せも 耐え難い苦しみさえ もう ここで終わる 愛して 憎しみさえ 堕ちた海鳥を沈めて抱く 祈り子 波間に旋律を描き 命が割れ また生まれるまで 深海の底へ 古い物語には 嘘が 甘い蜜を垂らして誘う 理想郷 永遠の楽園 貪る程 響き満ちる歓迎の唄 もう眠ろう 口付けで呼吸を止めて さあ 藍に溶けて、、、 七色 虹が沈む 命は消え 生まれ変わる 揺らいで 呼ぶ声 叫びももう 光さえも届かない場所で ゆらゆらと 眠る 陽は落ち 貝殻の絵 浮かんだ死鳥の羽 やがて全て塵と化し 愛して 憎しみさえ 堕ちた海鳥を沈めて抱く 祈り子 波間に旋律を描き 命が割れ また生まれるまで 深海の 深海の底へ