「返してほしいの、あの本とか、 咲いてた花とか」 「君が望むなら僕は 喜んでなんだって差し出すよ」 悲しい夢はもう見ないけど 作り笑いみたいな夜ばかり 私は 何度も書きかけて 捨てたあなたにあてた手紙だよ 朝に溶けきれず震える体は 二周目の映画みたいだね (早く話して(早く…涙が 落ちるまでの時間で) 風が吹いて、甘い髪の匂い 新しい歌の中で…………………….. 傷をつけてほしい 例えそれが使い古した台詞でも ご覧よ (世界ハボタンノ数ダケ 終ワラセル用意ガアルラシイ…) 「夜に溶けきれず⭐︎を 飲んでる」って 僕の手紙食べるのやめてよ 私は何度も書きかけて捨てた 『あなた』に宛てた手紙だよ 休みなく日々は窓を叩く そっと冷えてゆく手を見せてくれよ 君が望むなら私は月だって 海に浮かべてみせるよ (朝に溶けてゆこう、微笑みながら) なんて、 哀しい映画の見過ぎだよ