何かが君を変えてぼくを変えた ラケット抱いた少女見かけるたび ああ そよ風に 今 髪が騒ぐ サーブ・アンド・ボレー 逆光の中 愛を高く投げ上げ 弓なりに打てたのに 狙いがそれてラインはみ出したまま 黙り込んだ季節だけが流れた 卒業したらみんな散り散りだね 手紙も電話さえも途切れたまま ああ 何もかも 今 記憶の底 サーブ・アンド・ボレー 何故か二人はいつも張り合いながら 背伸びして生きていた 練習をしてわざと負けてあげたね ぼくは君と普通の恋したくて 海辺の高い店に予約いれて テラスで夕陽浴びて食事をした ああ あの夜はただ強気だった サーブ・アンド・ボレー 内気なぼくが一歩前に突っ込み 決めようとあせったら 突然の雨 二人ずぶぬれのまま 熱が冷めて帰りのバス待ってた 仕事に疲れた夜 ベッドに寝て シーツに君の写真並べてみる ああ 何もかも もう過ぎた夢さ サーブ・アンド・ボレー ガットの切れた古いラケットだけが 眩しさを知っている あの懐かしいコートふと訪ねたら 名も知らない少女たちが舞ってた