田舎の山を下って 港の見える丘まで 窓の外の青空は 隠しても眩しかった ただいまとドアを開け 床たたくマシュマロが お互い気が向いた時に なついたりほころんだり 聞こえないはずなのに 聞こえた気がするような 日差しの中で 声のかぎりを聞かせてほしい 猿になっても 雉になっても きっとわかるから さびしむし楽しむし 腹に乗る膝に乗る 風呂のふたに寝そべる 心の中 猫が居る 寒い足指先に さわった気がするような 光の中で きみの鳴き声聞かせてほしい いつになっても 灰になっても きっとわかるから まだ枯れそうもない恋しさに 返事してほしい ニャーでいいから それでいいから 返事してほしい