嗚呼、なんて虚しい響き! 流転するるるうつつ抜かすぼくの! 歩幅に追いついたんだ地動説。 僕が教える番だ、 機械のガリレオよ。 ヴィヴィアン製の小指に誓って! 新しい音を保証しよう。 さあ、濁して、きみの心の臓。 よく狙ってくれよ、 僕のアウトロを。 ナンバープレートの無い車が 都市の影には何台も転がってる。 そのどれもが死んだ 星のように仄暗く。 げらげら鳥が鳴き止まぬ 高速道路に葬列を組んで。 もうずっと春など 来ていないのに街は幻を 視続けている。 やがて人々は服を脱ぎ出して 植物園のように 鮮やかになるだろう。 僕は瞳で火を盗み、 黒いコートの内側へ隠す。 誰も目撃できない通行人だけが 「この街は 最悪だ」ってことにきづいてる。 (ああ、きづいてる。) 嗚呼、なんて虚しい響き! 流転するるるうつつ抜かすぼくの! 歩幅に追いついたんだ地動説。 僕が教える番だ、 機械のガリレオよ。 ヴィヴィアン製の小指に誓って! 新しい音を保証しよう。 さあ、濁して、きみの真の像。 よく狙ってくれよ、 僕のアウトロを。