零れそうになったわずかな希望 忘れそうになったあの日の夢 きみが笑う それだけでもう嬉しかった 世界を憂うことに疲れた ぼくの目に映った空は青く まだひとりで闘うフリをして 握り締めた拳に爪が刺さる いっそ捨てちゃえば楽になるかな そんなつもりさらさらないだろう 零れそうになったわずかな希望 忘れそうになったあの日の夢 今もまだ この場所できみを待つぼくは 零れてしまった隠した声 忘れられなくて鳴らした歌 きみと笑う それだけがもう救いだった 自分を騙すことにも慣れた 諦めた先にも答えはなく このまま光のない街で キオクだけを繋いで息をするの? 何度目の春に花は咲くだろう ぼくの声はいつまで出んだろう 凍えてしまうよ 長い夜の先を 暗い朝の果てを ぼんやりと照らす光は幻で 絶望を知れば強くなるのなら 弱いままできみを想うよ ずっと 凍えそうになった冬の隅で 掠れそうになった乾いた声 はぐれてしまったふたつの手に 消えずに残った小さな歌 零れそうになったわずかな希望 忘れそうになったあの日の夢 今もまだ この場所できみを待つぼくは 零れてしまった隠した声 忘れられなくて鳴らした歌 きみと笑う そんな日々が光だった 長い夜を抜けて