夕暮れに浮かぶ朧月 影法師笑う話し声 気がつけば並ぶ街灯に 火が灯り出している 高架下改札隅で たむろする学生横目に 駅ホーム 見下ろした 夜を迎える街がキレイだと 思えるのは もう歳をとったからなのか 月影を前に家路に着く もうすぐ春 理想の自分じゃなくても これはこれでいい人生だ お家に帰ればあなたが 迎えてくれるから 追い続けていた夢とは まるで、まるでね違うけど この幸せは僕にしか気づけない さんざめく春が来る もうすでに もうすでに もうすでに 1秒+一秒間で もうすでに もうすでに もうすでに 向日葵は枯れて散った もうすでに もうすでに もうすでに 神様は君を奪い もうすでに もうすでに 未来は過去へ進んで ゼロを隠す 次第に君の声を忘れて 埋める詰めるを繰り返した心は ぼんやりと輪郭を消し去ったと 思えば 君の匂いで振り向く 金木犀香る街 誰もいない部屋で 誰を待つのだろう 少しだけ眠ろう 夢うつつ斜陽がさす この虚しさは どうすれば消えるだろう 譲れないものが多いと人は 簡単に弱くなり ただ譲れないものがあるから 尊さに気づくのだ 悲しみの果てにあるもの 涙枯れたとて変わらずに 愛してたのはあなたしかいないので す しんしんと雪が降る もうすぐ君がいない春が来る もし君が隣にいたら 今日もまた思ってしまうのです