逃げられない 熱源の出どころ 紛れもない からかう君のせい 八月空 蝉時雨と流す汗に滲むシャツと 温くなったラムネを飲む君の横顔で 走り出す恋に落ちた青い夏は 群青の浴衣の似合う君が誘惑して 匂いまで君の色に染める 時が過ぎ過去になった君は今も あの街の何処かに隠れていて 夏とともに 顔を出すそんな気がしてる 「行かないでよ」 今も耳に残る声と常夜灯 祭囃子が遠くなるにつれて 二人は黙る 揺れ動いた青春劇場 君と僕の二人だけと 思い込んだ世界は 真っ直ぐで美しかった 夜風を打ち消すように咲いた花火 好きという言葉が 火花のように落ちて消えて 反射する水面に溶けてく 自転車で駆け上った街の景色 あの頃のままだと願う僕と 裏腹だろう 少しずつ大人になってく 空と蝉時雨 汗に滲むシャツ 温くなるラムネ 君の横顔で 走り出す恋に落ちた青い夏は 群青の浴衣の似合う君が誘惑して 匂いまで君の色に染める 時が過ぎ過去になった君は今も あの街の何処かに隠れていて 夏とともに 顔を出してくれたらいいな きっとないな ずっと僕は君のこと 好きだったんだぜ 僕のことを覚えてるかい? そんなこと気にしている夏