台風のくるくるが季節を早送りしたんだろうか。 さすがにまだ暑いな、 と思いつつもカッコつけで着ていた革ジャン。 陽が落ちるなりのこの寒気をまるで 予言していたかのように、 結果的にはちょうどいい塩梅にあったかいな。 今日のことなのに まるで昨日のことのように覚えているよ 北口から南口へ、南口から北口へって、 いつまでもうろうろしているこっちもわるいけど、 うろうろする度に毎度同じお嬢さんから キャバクラのポケットティッシュを渡される。 これで一体、何個目だろうか。 よっぽど俺が"好きそう"に見えるのか? よっぽど俺が覚えづらい顔をしているのか? それともひょっとして、俺が風邪をひくことを、 それこそ、予言しているのか? 今日のことなのに まるで昨日のことのように覚えているよ そんなこんなはありつつも、 結局いつも、いつものサウナにたどりつく。 ラジオで歌った後は頭を芯から ふにゃふにゃにしたくなって、サウナにたどりつく。 "そこに必然性が満ちており、尚且つ、蔑視の ニュアンスが微塵もないならば、 どんな言葉を用いてもいいのか?" と問われたならば、その答えはもちろんyes!だ。 それでいて"自分を曲げてでも、 自分をだましてでもつかみとりたいものがあるのか?" と問われたならば、その答えもまたyes!だ。 もし歌いたい歌を歌わせてもらえないなら、 はじめから何も歌いたくないって100%本気で思った そのときは、なんのことはない、 またプータローに戻るまでさ!! って、うるせっつーの、 とっとと芯からふにゃふにゃになってしまえ。 今日のことなのに まるで昨日のことのように覚えているよ こないだカウンターでとなり合わせた若者に、 握手して下さい、一緒に写真とって下さいって、 チヤホヤされているところを うっすら見ていたんだろうな、焼き鳥屋のオヤジ、 急に俺の扱いが丁寧になったじゃないか。 けっこう通ったし、そろそろ俺が三角食いが出来ない 人間だってことに気付いてくれているだろう。 一品ずつ出してくれ! 一品ずつじゃんじゃん出してくれ! 金はもってねーけど ポケットティッシュは山ほどもってるぞ! 今日のことなのに まるで昨日のことのように覚えているよ