「生きて」「生きて」「生きて」 「生きて」 「生きて」「生きて」 「生きて、生きてよ」 そんな歌が呪いじゃなく 光になりますように。 哀しい歌が溢れすぎて 優しい歌を紡ぎたくて 〈生きて〉だなんて書き殴るが それもまた溢れてしまった。 死にたい数の裏返しでも 上辺なぞった模造品でも 何が救いかはわからない より傷を抉る事もある。 それでも変わらず僕なら 〈生きて〉と書き殴るばかりだ。 透メイ無色に溶けても 薄められない濁りとしても 愛のクオリアに沈んだ人 夢の残骸に埋もれた人 それでも生きてく人へ祈りを。 生きて生きて生きて生きて 生きて生きて生きて生きて。と。 歌よ、どうか痛みじゃなく 光になりますように。 何処にも行けず止まった人 今まさに旗が折れた人 転げ落ちて罅割れた人 帰り路を失った人 環境が生んだ欠陥人間 ラベリングされた凡人未満 何が基準かはわからない 弾かれた果てに何を見る? 誰かの苦悩は知らないから栄光だけ 望む人 透メイ無色に隠れて想像力の欠けた 期待で ルサンチマンに囚われた人 レゾンデートルの捻れた人 どうやら僕も似た一人だから 生きて生きて生きて生きて 生きて生きて生きて生きた証を。 歌よ、どうか歪みじゃなく 光になれ。 幸せはすぐそばにあるとか 人生は続いてくんだとか 生き方を知った顔で謳う 説教歌に用事は無いよ。 出来るならそれで救われるような 人間になりたいと願ってたよ。 それが叶わずにこうなってんのに。 苦しいよな 苦しいよ、なぁ 消えたいよな 消えたいよ、なぁ 痛いよな 痛いよ、なぁ 痛いよな 痛いよ、なぁ 嫌ったって嫌い切れず 愛したくて愛されたい 泣きたいほど笑いたくて 死にたいほど―― 生きて生きて生きて生きて 生きて生きて生きていこう。 歌よ、どうか怒りじゃなく 光になれ。 生きる覚悟を迫るような 眩しい言葉に目が眩む 〈生きて〉だなんて呪いみたい もし祝福でもあるのなら 死にたがりの歌に救いを 求めてしまう僕らの 光になれ。 息をつく暇も無いほどに 想いを書き殴ってみても 自分も他人も救えなくて なんて事ばかり重なって 「生きて」と書くほど吐き気がする それでも嗚咽を垂らして 祈り繰り返すよ。 あぁ どうかどうかどうか どうかどうかどうかどうか 生きて生きて生きて生きて 祈り繰り返すよ。 こんな歌が呪いじゃなく 光になりますように。