過去の『僕』は『僕』の中の 「君」と向かい和解を願った。 そんな過去の「君」と『僕』を 今、迎えに来たよ。 〈劣等感は消えやしない〉 『僕』の言った通りだった。 〈それでも僕らは笑えるよ〉 それも言った通りだった。 心の芯に根付いた傷みを 消せないままに息をする意味が わからなかったあの頃の僕ら なんて今もそんなもんだよ。 ただ『僕』が生きた先に 僕は立ってるよ 生きていくほどに 消えたくなるよな。 だけど羨まないで、 〈誰か〉なんてならないで。 消えたくなるほど 生きてきたんだよ。 だからもう責めないで、 僕らは僕らになるの。 過去の自分に説教垂れる そんな歌に用事は無くて 救うとか立派な事じゃなく 『僕もそうだよ。』 と笑い合いたい。 〈悲しい事を歌にしてくよ〉 新しく傷は増えるばかりで 傷跡が鈍く熱を帯びては 息をするため歌になった。 繰り返してるけど 明るい歌も生まれたよ。 あの頃の僕らしか見えなかったもの きっと大切だった。 だから過去が愛しいの。 あの頃の僕らには見えなかったもの ちゃんと大切だった。 「君」と『僕』が繋いだの。 生きて生きて生きて生きて なんて相変わらずまだ 歌い続けてる。 あの頃の『僕』が 〈劣等感〉と名付けた「君」は 『僕』の一部で 和解だけではなくて 過去の「君」も『僕』も 全て僕と知り一つになって 生きよう。 やっと迎えに来れた。 さよなら、いつかは恋焦がれてた 劣等感の無い日々、 何の不安も無い未来。 大丈夫、それでも生きていけるよ こんな僕らだからこそ 愛せる歌があるんだ。 さぁ、今 手を取り溶けて混ざって 命に色を付けよう。 ――この音楽があなたの 光になりますように。