考える事を辞めてしまった 真っ黒い船が海に出た 廃棄物のような理想を積んで 全速力で飛び出した 胸に掲げた金ぴかのドクトリン 只一つのそいつの誇り 風になびく心とかいうものは 置いてこいと教えられていた 回る灯台 その光が照らさない道を 知らなすぎた 君も確かに悪かったのさ またも1つおんなじ形の 真っ黒い船が海に出た 沖で漂う奴らと混ざって すぐに分からなくなった それを見下す岸壁のヘッケルン 呆れ顔で吐き捨てた 「導くものはいつだって導いた その先に興味などない」 ああ僕ら 選んだのか選ばされたのか 考えたいのに 未来は容赦なく押し寄せる うつろな舟のような僕の 空っぽなはずのこの体に 爆弾のような訴えを積んで 転覆しそうな今日この頃 「何だっていいから 使えそうな嘘を 全部積んでさっさと行け」 振り向きかけた僕らの背を 誰かが無理やり押し戻す 求められるは完璧のレッテル 剥がれかけてまた貼って 風になびく心とかいうもの、 忘れちゃえばもう帰れない ああ僕ら 望んだのか望まされたのか 奪い合う日々 果たして何人が生き延びる うつろな舟のような僕の 空っぽなはずのこの頭に ガソリンのような感情が満ちて 炎上しそうな今日この頃 黒く巨大な流れに紛れられて こっそり安心している そんなもんが幻だっていつ気づく? ああ僕ら 選んだのか選ばされたのか 考えたいのさ 未来をようやく疑い出す うつろな舟のような僕の 空っぽなはずのこの体に 爆弾のような訴えを積んで 反逆起こす夜明けの鐘