Diary おやすみが朝を連れてくるように とりとめないことでも 持て余していた日記が 埋まっていく 君となら 最後の一口でさえも春の匂いも 言いかけた言葉も ここにあるすべて 欲しがる君を欲しくなった 君と僕だけの世界で 噛みつきあって 馬鹿になる どんな嘘をつけば良かった さよならの中で 運命のフリをしてしまった只の偶然 も 守れない約束も 君を通して覗きこんだ世界が消える なら さよならは何を連れてくるだろう 未読にした想いなら 無邪気に綴った日記が またほら 見つけてしまうから 君が僕だけに染まって なんて想像して嫌になる どんな顔をすればよかった 鏡のない場所で 空をなぞって 呼ぶ声は雨音に掻き消されて 絡んだ指が離れて 取り返しのつかない朝がまた登って くる 苦痛が消えていく それすら拒んでいる 優しい過去に守られて 二人だけの世界で 迷子になれたら 君と僕だけの世界が 痛みのない痣になる 「明日があるせいで今日が 終わってしまうね 」と言った そして僕だけの世界で 白いページは続いていく どんな風に思えばいいんだろう さよならと書いて また消した