子守唄に浮かべた 細砂(さざれすな)が 一つ一つ音(ね)を結ぶ 孤独に飽いてる二元性を手放して 耳鳴りが止む痕に残されてたのは 意味のない演出(もの)ばかり 傷つかない振りしてる彩花纏う レチタティーヴォ 躓くのを嫌うのは硝子のアリア 伸ばした手払い退けて 黒い黒い花束を 虚飾ばかり期待してるなら いっそ終演(おわり)にしよう 重なり合うその潮流と灯しを寄る 辺に 渡り鳥の羽は下弦を目指す 寂しさを振り払いながら あの月が海を引き裂く頃には 眠り方も忘れている 今更愛したい過去は無いよ 溺れるように解を求める海月が 白日夢を泳ぐ 血を声に替え何度も交信を試みれど その媒質は感情を届けるのには 向かなかった 焼け切れた静脈はもう元には 戻らないだろう そうした反復の中で紡がれたのは ただ海底を彷徨う意味の無い物語 -照明の外で枯る花- 傷つくのが怖いんでしょう? 私のNadir(ネイディア) 近づけない温もりに淡い淡い Rhapsodyを 苛責すらも擬態してるなら 最期まで臆病でいたい 話したい事があるよ 証が消える前に 後悔と溶け合った時初めて聲が 聴こえたの やがて 一つになるその潮流の悲しみを 焚べて 灯台の笑みが花弁を照らす 遍く生命を繋いで あの月が海を満たした向こうには ゆずり葉が見えるでしょう? 子守唄に浮かべた 細砂(さざれすな)が 惑星(ほし)の未来(あす)に音を 貽(のこ)す
