声をひそめて喋りたがるのは なるべく傍にいてほしかったから 空は青く きみは麗しく 無邪気な目をしてぼくを 追い越すんだろ サンダルの外れた素足にみとれるさ 道の先で手を振ったら 三分間だけは飽きずにいてほしい ぼくの話すことすべてに 風が吹いたら陽が差すだろう 睫毛を伏せてきみが笑う 仕草がやけに大袈裟だったのは ふたりのことが広まってほしくて ぼくは青い 何もわからない でもきみの隣で眠ることができたら 散々な夜明けにふたり舌を出せば どんな夢も忘れるから 三十秒だけはぼくの目を見ていて くすぐったげに逸らさないで 雨が上がったら 夏が来るだろう それと同じでぼくら いつか変わらないといけない? 燦々と注いだ陽を浴び走ってくれ 坂の上で振り向いてよ 三秒だけだって永遠にできるさ 鼻の先で触れ合ったら 照れた顔して目をつぶった きみを見つめてぼくは笑う