夢の中でもまだ痛む 肌を焼く日差しが 「海が綺麗ね」 そう言ったのは君だったかな 夏が解けるまでそばにいて 失うことをもう知りたくはなくて 八月の空に手を伸ばして 届かない光 届かなかったんだ、 夏が解けるまでそばにいて 彷徨うばかりさ、潮騒が聞こえた 夏が解けるまでそばにいてくれたら 私は散って、行けるから 君のくれた世界だ もうだめなんだね 海が綺麗で、 痛む頭でそれを見ていた 懐かしむままに歌詞を書いて 朽ちないようにメロディにのせた歌 夜明けの風 心揺らいで 生きるとは君のことだったんだ あてもなく歩く散歩道や しばらく笑えた君の言い間違いや 波打ち際、はしゃぐ姿が 私の光だったんだ (私がいてもいなくても、 同じようにあなたの 朝はやってきてあなたは 出かけるの) (生活の至るところに記憶を 逆撫でする愛おしさが潜んでいて、 思わず絡まった髪を解くように指を 通してしまう) (百個話した 本音の何個くらいあなたは 覚えていてくれるんだろう) (もう会えないあなたの肩に積もる 雪を想像する、 温度も知らないままだった) 夏が解けるまでそばにいてくれたら 私は散ってしまうから 夏が解けるまでそばにいて 失うことをもう知りたくはなくて 八月の空に手を伸ばして 届かない光 届かなかったんだ、 夏が解けるまでそばにいて 彷徨うばかりさ、潮騒が聞こえた 夏が解けるまでそばにいてくれたら 私は散って、行けるから 私は散ってしまうから (何回同じ海を見たのかな、 あの美しさだってこの 目にもわかるのに、 伝える言葉を知らなかった) (あの夏は 至るところに落ちていて、 朝日に目が眩むような錯覚で、 私の胸を締め付ける) (不幸を持ち寄って小さな明かりを 焚いた六月が、 りょうりょうと吹き渡る 海風に一葉の慕情を託した 十二月が、まだ夜更けに明るい) (何度間違えても歌うから、 生きていてもいいかな)
