リルカ リルカの葬列は 青くよく晴れた空の下 僕はつまづいたふりをした リルカ みんな笑ってくれたよ 泣きながらね ただひとつ僕に幸せがあるなら リルカと二人で抱き合えたあの日さ 細い君の腰 抱けば腕が余り こっそり背中であやとりをしたのさ 僕はクスクスと笑った 君は不思議そな顔した 「真面目な時にね ふざけてみせるのは 悪い癖だから やめてちょうだいよね」 君はプリプリと怒った 僕はクスクスと笑った リルカ リルカの葬列は ポッカリ浮かんだ雲の影に 僕はわざとクシャミをしてみた リルカ みんな笑ってくれたよ 泣きながらね ♪ ああ、葬列は 芥子の咲く丘をのぼるよ ああ、できるだけ リルカ 空へ近づくように ─ 愛するものが死んだ時には 自殺しなけあなりません。 それでも なほもながらふことともなったら 喜び過ぎず悲しみ過ぎず、 テムポ正しく、握手をしませう。─ リルカ リルカの葬列は ふいに降り出した雨に濡れ 僕はズブ濡れになってみた リルカ みんな笑ってくれたよ さようなら