換気扇の下で煙たいキスをして オレンジの光が少し眩しい 三畳のキッチンで鳴らす音に 少し酔った君の歌を乗せて 散らかったままの部屋で 過ごすふたり 名前のない感情を共有して 失くしたもの見つけては 補えるように 隠したこともすべて 見透かすように 覚まさずにいて 何度でも手繰り寄せて 愛さずにはいられない こんな夜に 花束を 眠たい目をこすって 欠伸をした寝癖付きの君 喉の渇きと憂いを帯びた声に 恋をしたんだろう 声も枯らすほど 来世も、来来世も その次も、その次も 君に会いたいの くだらない僕の毎日に 束の間の大切を つまらない僕に似合わない花束を 覚まさずに 離さずに 何度でも手繰り寄せて 愛さずにはいられない こんな夜に 花束を 覚めぬままで 換気扇の下で煙たいキスをして オレンジに照らされた君が眩しい